ごきげんさんに暮らすまち、尼ノ國

尼ノ⺠の⼀⽇

 「尼ノ物書キ組」の局長の坂本です。今回、「尼ノ物書キ行脚」を8月26日に開催しました。これは、尼崎市内の気になるスポットを市民目線で取材し、記事にするという企画です。取材前、参加者はプロのライターとカメラマンの文章講座と写真講座を受講。取材方法も学ぶことができます。


お店がいっぱい!イベントもいっぱい!三和本通商店街

 今回の取材スポットは、阪神尼崎駅から徒歩10分ほどにある「三和本通商店街」。全長450m。精肉店、青果店、総菜店、服飾店さんなど、98もの専門店がズラリと並びます。最近では、商店街での安全な自転車利用をアピールするマナー向上啓発イベントとして「ちゃりんこ来恋(こいこい)大作戦」や「チャリンピック」などを企画。地域や人を巻き込んで、ユニークなイベントを開催している商店街です。

 参加者は、中学生、大学生、社会人と幅広い年齢層。滋賀県から来たという男性は、「滋賀でまちおこしに関わっています。商店街でもイベントをしたいと思っているので、参考にしたくて」とにっこり。

商店街に繰り出す前に、まずはしっかりとお勉強


 文章講座の担当は、局長である私。「どんな文章を書き、誰に伝えたいのか」をテーマに、取材のポイントを伝えていきました。副長代理である松本さんは、カメラ講座を担当。「魅力が伝わる写真の基本」として、明るさやホワイトバランスなどの基本的なことを分かりやすく解説。短い講座ながらも、真剣に受講する参加者を前に、講師の私たちも思わず力が入ります。「取材とか初めてやからドキドキするけど、なんとかできそう!」と話してくれた女子中学生。そうそう、頑張って!

 参加者は10名。3つのチームに分かれ、1チーム2店舗ずつ取材することになりました。チームごとに作戦会議をした後、いよいよ取材店舗へ。取材は約1時間、戻ってきたチームから、原稿作成に取りかかるのかと思いきや、それぞれのお店で買ってきた総菜やお菓子を机の上に広げ出す参加者たち。「食べよう」と、ポツリと言った誰かの一言で、食事時間となりました。焼き鳥、焼き豚、天ぷら、ミンチボール…。さながらホームパーティーのような和やかな雰囲気に。

 満腹になった後、いよいよ原稿作成。「文章の出だしって難しいな」、「どこを詳しく書いたらいいんやろう」と最初から、苦戦気味。チームでじっくり話し合いながらの1時間、無事に出来上がりました。ではどんな記事ができたのでしょうか。記事の一部を抜粋しながら、紹介していきます。


「肉福精肉店」

 今どき珍しい1頭仕入れにより、最高級A5級のお肉を安価で販売。スーパーではなかなか見かけないハラミや粗びきミンチなど、お肉の種類が豊富な昔ながらのお店。赤ウインナーは着色料を使わず、自然でおいしい。

(局長コメント)肉質の良さが、ちゃんと書けているのが良いです。おばちゃんの笑顔の写真もすてき。


「日新天ぷら店」

 「日々新しい。全ての商品を売り切る」。そんな想いが込められて名付けられた「日新天ぷら」さん。食材は国内産にこだわり、季節に合わせた旬の食材を60円から150円のお手頃 な価格で提供している。衣にしっかりと味が付いており、そのまま食べられる。冷めてもおいしい!

(局長コメント)お店のこだわりがよくわかる文章! キーワードとなるお店の方の言葉を、ちゃんと紹介しているのがいいですね。


「丸福デリカ」

 三和商店街に移って、鶏一筋13年。クリスマスにはもも焼き1,500本を売り切るというから驚きだ。こだわりの鶏肉はもちろん、会話も楽しいお店。30 分の取材中にも、たくさんのお客さんがニコニコ笑顔で話しながら、晩ご飯のおかずを買って帰っていた。

(局長コメント)お店の方とお客さんとの微笑ましいやりとりが伝わってきます。取材したからこそ分かるいい文章です。


「お菓子の白光堂」

 昭和 28 年から続く歴史あるお店には、300種類のお菓子が平置きで並んでいます。中でも三重県伊賀地方の名物菓子「伊賀かた焼き」や愛らしいこけしを型どった小さな焼き菓子「こけし」など、懐かしいお菓子の数々は、一斗缶で仕入れ、袋詰めして販売。子どもの頃に食べた昔懐かしい味を思い出しながら、食べてみてはいかがでしょうか。

(局長コメント)一斗缶が分からなくて、調べました(笑)。このお店を取材していたのは、大学生。懐かしいというより、新鮮に見えたのではないでしょうか?


「鳥惣菜 鳥さか」

 ショーケースには約30種類の焼き鳥や唐揚げが所狭しと並び、何を買おうかと目移りするほど。一番人気はジューシーな皮せんべい。おすすめは、懐かしいミンチボールだ。一口かじると柔らかく、甘辛さがじんわり口の中に広がる。串刺しなど調理を店舗で行い、常にできたてを提供することが店のこだわり。なるべく温かいものをという心遣いがいい。

(局長コメント)味の表現が、上手です。これは買いに行きたくなりますね~。


「シャルマン」

 現在の店主の多田さんの祖母から始まり 52 年続く老舗のカバン販売店。シャルマンでお財布を買うと、なんとおまけで蛇皮がもらえます。お財布に入りやすいサイズにパウチされた蛇皮は、「巳(み)になる」という縁起物。これはうれしい!

(局長コメント)お店のことを、とても丁寧に取材した記事。買い手側に立った視点で書かれています。

商店街をとことん楽しむには、もっと時間が必要


 今回の「尼ノ物書キ行脚」は、13時から19時までの6時間というかなり長丁場のイベント。「さすがに長すぎるのでは?」という企画メンバーの心配をよそに、参加者からは「講座を受け、取材に行き、原稿を必死で書いていたら、あっという間だった」、「もっと他のお店にも行きたかった」などの意見が多数出ていました。尼崎に引っ越してきたばかりの女性は「尼崎の商店街がこんなに面白いなんて、驚きました。改めて、商店街に遊びに来たいです」

 取材することで、お店や人を深く知り、その場所に自然と愛着が湧いてくる。そんな気付きがあった企画でした。大好評だった「尼ノ物書キ行脚」は、今後も市内各地で開催されます。次回もお楽しみに。











取材・文 尼ノ物書キ組

坂本恵利子

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