尼崎でごきげんに暮らしたい人へ

尼ノ民たち

笑顔の上野さん
上野桃子さん(36)/ももかふぇオーナー

子育て中のママが輝ける場所に


赤魚のオリーブオイルムニエル
食材はグリーンコープや直売所で購入しています

 2019年10月、武庫之荘にオープンしたお弁当屋「ももかふぇ」。オーナーの上野さんや食に対する思いに共感したママが集まり、食材にこだわった体に優しいお弁当を作っています。こだわりは、日本の和食に用いられてきた「マゴワヤサシイ」の食材をふんだんに取り入れること。「マゴワヤサシイ」とは、まめ(豆製品)、ごま(種子類)、わかめ(海藻類)、やさい、さかな、しいたけ(キノコ類)、いも(類)のこと。それらを使った主菜と副菜5種、無農薬玄米が入ったお弁当と、お湯で溶かせばスープになる味噌玉がセットになっています。


子育て中のママは褒められることが少ないですが、ここでは「充実感があって働くことが楽しい」と話すスタッフも

 ももかふぇで働く6人のスタッフは、全員子育て中のママ。なかには子どもを連れて出勤している人も。上野さん自身も6歳の子どもを持ち、NPO法人ママの働き方応援隊(通称ママハタ)で活動してきました。ママハタは「子育て中がメリットになる」をコンセプトに、赤ちゃんと触れ合う場を作る「赤ちゃん先生」の事業などを行っています。上野さんの開業も、「ママの働く場を作る」というママハタの動きに背中を押されたといいます。

母が作ってくれた手作りの味を娘にも


店内に並べられた調味料

 そもそも上野さんが「食」に関心を持ったのは、娘の誕生がきっかけ。「子どもが生まれるまでは時短料理に興味があり、あまり健康思考ではありませんでした。でも子どもが食べたもので育っていることを実感して、食品の表示が気になり始めたんです」と上野さん。健康的な食事を子どもに食べさせるために、食について学び始めたそう。いくつかの食の資格を取るなかで、「マゴワヤサシイ」の考え方にたどり着きます。


笑顔の上野さん

 「学生のころは太ることに敏感で、母が作った炭水化物の多いお弁当に文句を言ったり、一方で外食への憧れもあったり。でも食について学ぶうちに、母の手料理を食べられる環境は恵まれていたのだと気づきました」。ももかふぇの食材は、全て手作りで保存料や着色料も使用していません。副菜はその日の冷蔵庫にある食材を使って、スタッフが毎回メニューを考えます。

 上野さんのお気に入りのメニューは、チキンかつ豆乳ごまソース。「スタッフには子どもに食べさせたいものを作ってねと言っています」と、安全で美味しいお弁当作りを心がけています。

正しい知識とお弁当を広めたい


店内の様子
店内は食欲をそそる蒸した野菜の香りが漂う。イートインも可能

 「これからは、より多くの人に健康的な食事の大切さを伝えたい」と話す上野さん。実際に企業研修の講師を務めるなど、活動の幅を広げています。児童養護施設や発達障がいを持つ子どもたちにも、お弁当を届けたいとも考えているそう。「一人でも多くの人に、あたたかくて健康的な食事を届けたいですね」と話します。

 「尼崎というまちに良いイメージを持っていない人もいるかもしれません。だからこそ、この尼崎でももかふぇが地域の健康パワースポットになり、少しでも良いイメージがアップすればと思っています。尼崎で出会った人はみんな優しい人ばかり。みんなに頼りながら恩返ししていきたいですね」と笑顔を見せる上野さんとママたちのこれからの活躍に期待が高まります。


十の合言葉が書かれたステッカーを持つ上野さん

ももかふぇの看板

店舗外観

店舗入り口

話をする上野さん

お弁当の副菜

お弁当の食材

話をする上野さん

店舗外観

(プロフィール)

うえの・ももこ 神戸市生まれ福岡県育ち。ママの働き方応援隊阪神東校学校長、ファスティングマイスター武庫之荘支部長など。ももかふぇの営業時間は11時から16時まで(電話予約は10時から)。10個以上は無料配達可。


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取材・文 尼ノ物書キ組

立花莉絵子

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