ごきげんさんに暮らすまち、尼ノ國

尼ノ学校

身近なヒト・モノ・コトとの関わりを深め、興味や関心の対象を広げ、社会性を発達させていく幼児期。そんな大切な時期の子どもを保護者と一緒に育てていく尼崎市立幼稚園では、何を大切にし、どのような取り組みをしているのでしょうか。市立幼稚園の園長先生にお話をうかがいました。

Q. 市立幼稚園の就学前教育では、何を大切にしていますか?


「基本的な生活習慣を身につけること」と、興味や関心、意欲、態度、判断力、表現力、思考力、コミュニケーション力、体力など後伸びする力を育む「遊びを通した学び」です。現在では早期教育など就学前教育は多様化していますが、市立幼稚園では人間形成の基礎を育むことに重点を置いています。

Q. 「基本的な生活習慣を身につけること」。シンプルなようで一番難しい部分ですが、どのように取り組んでいますか?


登園すると、手洗いとうがいをして、上着をかけて、朝の用意をしてと、自分のことは自分でできるようにしています。「やらされている」という気持ちではなく、子ども自身が基本的な生活習慣の必要性に気づいて自発的にできるように促しています。

望ましい方法を身につけてもらうことも大切です。例えば、養護教諭が行う手洗い指導で、のり状片栗粉をぬって手を洗った後、ヨウ素液をつけて汚れが残っている部分が一目で分かるようにします。手洗いの不十分なところが分かれば、「ここをちゃんと洗えばいいんだ」と意識でき、正しい方法を身につけることができるからです。


お弁当の時間にお箸の正しい持ち方練習も。器を持って食べるなど作法も身についている

Q. 幼稚園では遊びの時間がたくさんあります。「後伸びする力」を育むことにつながっていると言いますが、どういうことでしょうか?


遊びは「やってみたい!」という自発的な気持ちから始まるものです。「やってみて、『こんなことができた』と達成感や満足感を積み重ねる」「それが新たな興味や関心につながる」「更なる挑戦や失敗する中で『こうすればいいんだ』『こうしたらどうだろう?』と試行錯誤を繰り返して次に活かす」という一連のスキルが身につきます。「やりなさい」「こうしなさい」という指導をしなくても、自分自身で数多くの気づきや学びを獲得していけるようになるのです。

先生は幼稚園教育要領をもとに、発達段階に応じて必要な成長を促すために、「友だちと考えを出し合って遊びを進める」「簡単なルールを理解して友だちと遊ぶ」といった目標を掲げ、達成させるために必要な環境や状況をつくっています。全体はもちろん、一人一人の子どもに寄り添い、その子に合ったサポートをすることも忘れません。

Q. 「遊びを通した学び」の具体例を教えてください。


集団の中で、他者との関わり方とともに、自分の気持ちの出し方なども学ぶ

ボール遊びの中当てをする時は最初から遊び方やルールを説明しません。ボールを転がすことから始め、当たったら外に出る、今度は投げるなどを積み重ねて、その子たちならではの遊びが出来上がります。
 
そのほか、コマ遊びでは台や下敷きなど道具を用意して「これを使ったら、こんなことができそう」と創意工夫をかき立てたり、おもちゃの数を人数より少なくして他者と衝突した時の解決方法を考えたり。幼児期に思いきり遊ぶことで、自分自身や他者との関わり方を体験として学び、社会人になってからも活きる多様な力の土台をつくります。

Q. 保護者としては就学前に「読み・書き・計算」ができるようになっておいたほうがいいのではと不安になります。市立幼稚園ではどのような取り組みをしていますか?


かるたには文字、トランプには数字、お店屋さんごっこをすれば数を数えることも、お手紙を書くために文字を書くこともあります。でも、読み・書き・計算が「できるようになる」ことを目的にしません。「楽しいなあ」「こうしたいなあ」という気持ちを育みます。小学校教育の練習や先取りをしなくても、その意欲さえあれば、小学校入学以降に学習していけると考えるからです。

Q. 市立幼稚園の取り組みとして、市立小学校と交流しています。どのようなことをしていますか?


クラスの規模や教室・運動場の広さ、階段の高さ、トイレの仕様など環境に慣れる

年長になると数回、小学校を訪問します。今回のように授業の見学や給食体験、児童と交流して、幼稚園と異なる環境に慣れたり、入学後の生活を想像したり。また先生や児童と顔見知りになるので、知っている場所、知っている人たちがいるという安心感ができます。入学を楽しみにする気持ちを膨らませて、小学校生活へとつないでいるのです。

大島小学校の大津雅子先生にお話をうかがいました。


幼稚園から小学校へ。
子どもはスムーズに慣れますか?

「遊びを通した学び」が中心の幼稚園から、教科を中心とした学習に取り組む小学校へ。そのギャップをできるだけ小さくして、子ども自らが乗り越えられる環境づくりに取り組んでいます。幼稚園と小学校の交流もその一環で、子どもたちだけではなく、教員間でも発達や学びについて理解し、連携を深めているのです。


【尼ノ國 動画】子どもを伸ばす、就学前教育の秘密 (ショート版)【撮影場所】大島幼稚園


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