ごきげんさんに暮らすまち、尼ノ國

尼ノ学校

①尼崎市立尼崎双星高校ってどんな学校?


 尼崎東高校、尼崎産業高校が統合して生まれた尼崎市立尼崎双星高校。「普通科」と「専門学科」(商業学科・ものづくり機械科・電気情報科)に分かれ、「モノづくりのまち・尼崎」で次代を担う人材を育成しています。

②設備と先生がすごい!


 広大な敷地を持つ学校の実習棟には、鍛造工場や機械工場、溶接工場といった名前がつけられていて、まさに「工場」という名にふさわしい規模の設備が揃っています。少人数で行われる実習では、機械が一人一台割り当てられ、先生の目もしっかりと行き届きます。


 今回は手作業の旋盤実習を取材しましたが、コンピュータ制御の工作機械でもある5軸マシニングセンターも設置されています。この機械は、「工具自動交換機能」を備え、材料を取り外すことなく縦・横・高さの3軸に回転運動の2軸を加えより複雑な加工が可能です。
 電気情報科にも、大きな実習用パネルが楽々置ける電気工事室をはじめ、たくさんの実習室があります。

③保護者からも企業からも大人気!

生徒さんや先生に、尼崎双星高校の魅力をお聞きしました。


企業からも注目!

 学校での求人社数は生徒1人につき5~10社と引く手あまた。その理由を吉田先生にお聞きしました。
「卒業した子たちが頑張ってくれていることと、『尼崎双星高校の生徒は技術力が高い』という評価のおかげだと思います。インターンシップを導入していますが、就職にもつながるため、多くの企業からお声がかかります。日程や条件が合わなくてお断りする場合でも、なんとかならないか、と相談されるほどです。私が指導している溶接部には、有名企業の工場長さんが技術指導に来られることもあります。『溶接に向かう部員の心構えがいい』とほめていただき、あの子、うちの会社に欲しいなぁ、と指名されることも…」


資格や受賞歴がポイント化!

 兵庫県には工業高校の生徒を対象にしたポイント制度があります。資格取得や受賞のたびにポイントが積算され、卒業時に所定のポイントを達成している生徒は表彰されるので、励みになっているようです。
「このポイントは就職活動でも評価の対象となるんですよ。ただ、資格は実技を伴うものが多く、独学での取得はなかなか大変。そのため、本校では資格取得やコンテスト出場を目指す専門技術の部活動も盛んです。電気研究会という部活動には、既に資格を14個持っている部員もいますが、さらに技術を向上させたいという思いが強く、上級の試験を受けるために頑張っています」と森崎先生は言います。


保護者も納得の進学先。それにはこんな理由が…!

 できて7年と新しく、校舎がとてもきれいな尼崎双星高校。全ての教室が冷暖房完備されていて、専門技術の習得にも適した環境は卒業生にとっても自慢のポイントです。卒業生である兄に勧められて入学を決めた生徒がいる、というのもうなずけます。分からないところは生徒個人に合わせて根気強く教えるという指導方法で、保護者の方からの信頼も厚いようです。
 「ものづくり機械科」に惹かれた生徒や、専門技術を学べる部活動に強い魅力を感じて尼崎双星高校を選んだ生徒も。「この学校で何が学べるのか、どういう特徴があるのか」をしっかり調べたからこそ、選んだ進学先だったのです。

④「ものづくり」の情熱あふれる部活動!


 「専門技術を学べる部活動」は、尼崎双星高校の大きな特徴の一つ。先輩のようになりたい、立派な職人になりたい、たくさんの資格を取りたい、という熱い想いは、実習時間だけでは収まりません。尼崎双星高校の部活動は、そんな「ものづくり」にかける情熱をしっかりと受け止めてくれるのです。

 ロボットをつくっている「情報技術部」、電気配線の技術を習得する「電気研究会」、溶接の技術を習得する「溶接部」。これらの部活動の様子を見学しました。

目指すは世界大会!の情報技術部


写真、自作のロボットを手に、大会や部活について話す生徒たち
自作のロボットを手に、大会や部活について話す生徒たち

 「ロボカップのサッカー部門出場に向け、ロボット本体と、ボールを追いかける自立型ロボットを自分たちの手で製作しプログラミングしています。ロボットが完成して、思った通りに動いた時には、感動と達成感がありますね」と部長が話してくれました。
 「入部のきっかけは、中学の時に、尼崎双星高校の情報技術部がロボカップの世界大会に出場したニュースを見たから。僕たちも世界大会まであと一歩、というところまでいきました。将来は、人に喜んでもらえる仕事をしたいですね」と3年生。


 「地元の子どもたちを対象に、プログラミングを教える機会もあります。さまざまな世代の人たちとかかわることで、コミュニケーション能力もつきました」

コンテスト入賞は部員全員のおかげ!の電気研究会


写真、電気配線を行う生徒
電気配線は最初が肝心。図面通りになるよう、慎重に部品の配置を決める生徒

 「今回は、『若年者ものづくりコンテスト』近畿大会で準優勝した時の課題を再現しました。通常、電気の配線は壁のコンセント部分しか見えませんが、その奥にある配線には、職人の技術と経験が詰まっているんです。この大会では、時間内でいかに図面通りに美しく配線を仕上げるかを競います。出場できるのは、各校一人だけ。ほかの部員たちには大会の記録係や練習でのタイム測定、練習後の解体作業などすごく協力してもらったので、みんなの分まで頑張ろうって思いました!」と、学校を代表して出場した3年生。


 「就職活動中なんですが、第一希望の会社は技術向上に力を入れている企業です。入社できたら、技能五輪の出場を目指したいですね」

ものづくり女子、大歓迎!の溶接部


 「進学先の情報を集めている時に溶接部のすごさを知って、この部に入りたい!と尼崎双星高校を選びました。今回実演したのは、アーク溶接。アーク溶接の実習は2年生からなんですが、溶接部では1年生でもやります。先生や先輩たちが丁寧に教えてくれるので、普通科の人が資格を取ったこともあったんですよ」と、唯一の女子部員。


 「溶接部の部員6人のうち、女子は1人。旋盤も溶接も危険だと思われがちですが、先生の言うことを聞いていれば事故はないし、作業面でも、女子だからと言って男子に引けを取ることはありません。小学生や中学生の女子にも、安心してものづくりの世界に入って来てほしいです!」


 溶接部の生徒の「昔は人前でハキハキしゃべることができなかったんです。ものづくり機械科に入り、溶接部に入ったことで自分のやりたいことが見つかって、自信を持って話すことができるようになりました」という言葉が印象的でした。漠然と「ものづくりが好き」と思っていた生徒たちが、具体的な目標や将来の夢を見つけることができたのは、尼崎双星高校で学んだからこそ。充実した環境や切磋琢磨する仲間たち、そして、先生たちの熱い想いが、生徒たちの夢を支えていることを実感した取材でした。


【尼ノ國 動画】ものづくりが人を育てる、「特色のある学校の秘密」(電気研究会版)【撮影場所】尼崎双星高校


【尼ノ國 動画】ものづくりが人を育てる、「特色のある学校の秘密」(情報技術部版)【撮影場所】尼崎双星高校


【尼ノ國 動画】ものづくりが人を育てる、「特色のある学校の秘密」(溶接部版)【撮影場所】尼崎双星高校












取材・文 尼ノ物書キ組

谷口雅美

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