学生生活

 中央図書館で開催された「ビブリオバトル秋の陣」に参戦してきました。
 「ビブリオバトル」とは、テーマにそって、参加者がおもしろいと思った本を持ち寄り、順番に1人5分間で本を紹介したあと、どの本が読みたくなったか投票して優勝を決めるというもの。「ビブリオ」とは、「バイブル」「お気に入りの一冊」という意味です。

 今回のテーマは「きわめる」。
 そして、6人の本好きによる激戦のうえ、優勝を制したのは佐滝 剛弘さんの「国史大辞典を予約した人々」でした。


ビブリオバトル初参戦でみごと優勝!「城主」となりました

 「国史大辞典」とは、明治末期(1908年)に日本で初めて発行された歴史百科事典のこと。
 そのような辞典の編纂発行には大変な労力・費用を要したため、初版は完全予約販売だったそうです。また、初版購入特典として一括購入者への半額割引がある他、初版を予約した人々の一覧「予約者芳名録」が付録としてついてきました。

 今回紹介された「国史大辞典を予約した人々」は、その「予約者芳名録」に載った人々を順番に紹介していきます。
 半額といっても今でいうと10万円くらいしたそうで、読者の多くは、明日の日本を切り拓こうとする並々ならぬ意欲を持った人々だったのでしょう。有名どころでは、与謝野晶子、美濃部達吉、黒岩涙香。その他にも、政治家、華族、文人、実業家、学校など、なんと1万人以上が予約したそうです。
 また、自分の国の歴史について知るという辞典を発行する背景には、愛国心を育てナショナリズムを高揚するという目的もあったようです。

 予約者リストが配られるというのも今では考えられないですし、そのリストが100年以上経って本になっているというのもまた驚きですね。
 発表者は、大学で日本史を専攻されていて、戦後同じタイトルで発行された「国史大辞典」(全17巻)が必携の書だったことから、この本を手に取ったそう。私はもちろん他の参加者は誰も知らず、Amazonのレビューも2件のみというなかなかのレア本です。
 ここで紹介されなければ出会うことはなかっただろう一冊が、発表者の熱量のある言葉で語られたことで、その場にいた多くの人の支持を集め優勝することになりました。


まずは発表順を決めるじゃんけん。前がいいか後がいいか。駆け引きがあります

5分間のタイマーを背に、本のみどころを伝えます

 ちなみに、このビブリオバトルは、普通に営業している図書館の真ん中、雑誌閲覧コーナーで開催されています。盛り上がってくると少しずつ観覧者が増えてくるので、なんとなく発表者側も熱が入ります。

 私はあえなく敗退しましたが、紹介した本は、中島義道さんの「人を「嫌う」ということ」。
 哲学者である作者は、ある事件をきっかけに、妻と息子から10数年以上に渡って嫌われ続けることになります。このため、自分が生きていくためにどうしてもこのテーマに取り組まざるを得なかったと語る「人を嫌うこと」「人に嫌われること」を極めた作者の本として紹介しました。

 他に紹介された本は
 「東大合格生のノートは必ず美しい」太田あや
 「フランケンシュタイン」メアリー・シェリー
 「Love, Hate, Love」ヤマシタトモコ
 「本日はお日柄もよく」原田マハ

 優勝した本以外にも、読んでみたい本がたくさんあり、充実した時間でした。

 今回は「秋の陣」でしたが、次回は歴代の優勝者である「城主」たちが集い、全国制覇に向けて代表の座を争う「最強城主決定戦」。なんとキングオブキングとなる「最強城主」は、3月9日(土)に生駒市図書館で開催される 第4回ビブリオバトル全国大会の出場権を得るのこと。
 ハイレベルな闘いが予想されますが、観覧は申込なしでふらりと参加していただけます。ぜひ、偶然の出会いを楽しみにお立ち寄りください。

 「必見!ビブリオバトル尼崎 最強城主決定戦」
  日時:平成31年1月12日(土)11~12時
  場所:中央図書館2階 雑誌閲覧スペース(尼崎市北城内27)
  テーマ:全国大会で紹介したい本


(みんなの尼崎大学事務局 尼崎大学・学びと育ち研究担当 山添 杏子)


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