学生生活

講演の様子
インストラクターの迫田さんとダイバーの児玉さん(ダイビングの写真は児玉さん)

 11月25日に園田公民館で開催された「最強のバディ~へっぽこなインストラクターとヘタレなダイバーの20年のあゆみ~」に参加してきました。

 障害がありながらダイビングに挑戦した尼崎在住の児玉彰宏さんと、それを支えてきたインストラクターの迫田和久さんから、20年前にダイビングに挑戦したときの動画(ニュースで取り上げられました)や2年前に潜った最後のダイビング、そして昨年新たにチャレンジを始めたメガSUPボートレースの動画を交えて、20年に渡って築いてこられた2人の関係についてお話をお聞きしました。

 ※バディとはダイビングでいうペアのこと。ダイバーは安全の確保などの理由により、2人1組で潜ることが決められています。そのペアをバディと呼びます。


今回の講演のチラシ

 児玉さんがダイビングをすることになったきっかけは、20年前に本当はパラセイリングをしてみたくて知り合いに相談したところ、ダイビングを紹介され、その気になってしまったことから。
 ダイビングの講習を受けるため、できるかどうかもわからないのに自身にあうウェットスーツを10万円かけて作ってしまい、なんとかこのモトを取ろうとしたそうです(このウェットスーツは体が不自由な児玉さんにあわせてチャックが4つもついているため高額なんだとか)。

 一方、迫田さんは、当時は満足に中性浮力も取れないインストラクター助手でした。たまたまオーナーからの指示で、児玉さんを担当することになったのですが、児玉さんにあわせたダイビングを考え、行動するうちに、一般のお客さんであっても、息づかいや視線、呼吸の速さを見て、ダイバーの気持ちを察することができるように。
 インストラクターとして急速に成長できたと考えています。


講演の様子
後ろの画像は2年前、最後のダイビングに選んだ奄美大島・加計呂麻島で撮影したもの

 通常、ダイビングの講習はプールでの実習から始めますが、児玉さんの場合、最初から海。奄美大島諸島の加計呂麻(かけろま)島でした。

 初日、海中でレギュレータを使った呼吸をすることができなかった児玉さん。そこで本当はあきらめかけたとのこと。その夜、迫田さんと一緒に湯船に浸かり、お風呂のなかで練習し、なんとか克服することができました。
 迫田さんによると元々呼吸する力が弱かった上に、いきなりの海中で緊張していたことが原因だったと思う。お風呂のなかだと児玉さんの緊張がほぐれるのがよくわかったと言います。

 ダイバーとしての資格を取って以降、児玉さんと迫田さんは毎年、福井の海でダイビングをするように。迫田さん曰く、児玉さんは「耳抜き」ができたので、その後17mまで潜れるようになったのだとか。

 20年間の付き合いの中で、10年目くらいから、インストラクターとお客さんの関係から「友達」に変わったという児玉さん。
 迫田さんもダイビング時は、24時間一緒にいて食事や風呂、排泄までお付き合い。当初は、できるだけ喜んでもらいたいと無理をしていたし、途中からは介護職じゃないのになーと思ったこともあったそう。今や仕事は関係なく、自然体で楽しいからしているそうです。

 お2人がダイビングを通じて、時には遠慮や葛藤もあり、でも弱みを強みで補いあいながら、20年かけて本音で付き合うことができる「家族未満、親友以上」の間柄になったという素敵なお話でした。
 まだお二人の話を聞いたことがない方は是非、聞いてみてくださいね。

 (みんなの尼崎大学事務局 尼崎大学・学びと育ち研究担当 立石孝裕)


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