12月の「学生相談室」レポート(平成30年12月12日)

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 12月12日(水曜)に、今年最後の学生相談室を開催しました。

 「学生相談室」では、毎月第2水曜日に相談員(コーディネーター)がひと咲きタワー8階「みんなのロビー」に常駐し、市民のみなさんからのご相談に個別に応えたり(個別相談タイム)、昼と夜には交流を兼ねて2回のミーティング(ランチミーティング、放課後ミーティング)を開いたりしています。
 17時からの「ミニトーク」のコーナーは山口将史さんによる「しつもんマネーカード体験会」。また、18時からは「コミュニティカレッジ・バックステージ報告会&企画会議」を行いました。

 今回も朝9時から夜21時まで多くのみんなの尼崎大学生にお越しいただきました。それでは、早速、昼・夜2回のミーティングの様子を中心に振り返ってみましょう。

ランチミーティング(12時〜13時半)

 お昼ご飯を持ち寄って、みんなでワイワイと食べながら話合うランチミーティング。今回は18人が参加し、みんなに相談したいテーマが2つ、お知らせや後日談の報告が4つありました。


始め30分ほどはお喋りしながら昼食をとり、その後全体ミーティングに移ります

 まず、みんなの尼崎大学の部活として「チャリ部」を立ち上げ、自転車マナー向上のアプリを開発している今田大輔さんからの活動報告です。
 自転車の交通事故の7割が交差点で起きていることに着目した今田さん。自転車で走行中、交差点で一時停止をするとポイントがもらえるアプリを開発し、11月から実証実験を実施しています。

 現在はアンドロイドのスマホのみの対応ですが、来年2月にiOS(iPhone)版もリリースすることにしたとのこと。それに合わせて実証実験の期間も3月末まで延長するそうですので、前回涙を飲んだiPhoneユーザーはこの機会にダウンロードして実験に参加してみてはいかがでしょうか。


中央がチャリ部の今田さん。今後はアプリにランキングの機能も付けたいのだとか

 続いて、前回のランチミーティングでご相談いただいた杉原豊弘さんからは、その後の進捗についてご報告。町内有志で続けてきたジャズフェスティバルで例年の会場が使えなくなるという相談でした。
 前回のランチミーティングで出た「小規模な複数の会場で開催するのはどうか」というアイデアを実行委員会の代表に伝えたところ、なんと「実は私も同じことを考えていた」との言葉が返ってきたとのこと。前向きに話が進みそうということで、杉原さんは最後に「来年の瓦宮ジャズフェスティバルでお会いしましょう!」と締めくくり、みんなで喜びあいました。


笑顔で話す杉原さん。来年の瓦宮ジャズフェスティバルはまちぐるみのイベントになるのでしょうか?

 「三人寄れば文殊の知恵」というように、ランチミーティングでは参加者からさまざまなアイデアが生まれます。誰かに聞いてもらいたい相談事がある人は、ぜひ参加してみてください。

ミニトーク「しつもんマネーカード体験会」

 「学生相談室」には、「私はこんな話ができる」「自分の知識をみんなに伝えたい」という相談に来られる方がいますが、これまではなかなかゆっくりお話を聞ける機会がありませんでした。そこで、放課後ミーティング(19:00~20:30)前の夕方の時間を使って、お試しで話を聞いてみよう!と始まった企画が「ミニトーク」。

 ここでは、17時からの「しつもんマネーカード体験会」の様子をご紹介します。


左から2人目がしつもんマネーコーチ(見習い)の山口さん

「お金を循環させるために何ができますか?」という質問に対してそれぞれの答えを出し合いました

 「しつもんマネーカード」を広めたいと話すのは、尼崎市内で町工場を経営する山口将史さん。今回は、お金について対話ができるカードの体験会を行いたいとのことで、集まった人で体験をしてみました。

 カードには「何を学べたら豊かさを感じますか?」や「あなたが本当に欲しいものは何ですか?」などの質問が書かれています。参加者はその答えを付箋に書いてから、グループ内でシェアします。

 実は、11月の学生相談室で「しつもんマネーカード」の相談があったとき、「豊かさ」「お金」についてのプレゼンがとても上手で完成されていたため、事務局としては「販促営業が来たのでは!?」とちょっとだけドキドキする場面がありました。
 そこで今回の体験会をやってみようということになったのです。

 しかし、山口さんは株式や投資をすすめるのではなくて、普段あまり話すことのない「お金」について対話することや、自分と違う価値観の人の話しを聞くきっかけになるような使い方を模索しているそう。これからさまざまな人にゲームを体験してもらえるように、さらにルールを改良されるとのことでした。

 この日のミニトーク2本目、18時からの「コミュニティカレッジ・バックステージ報告会&企画会議」については、後日別途レポートします。

放課後ミーティング(19時〜20時半)

 19時からの放課後ミーティングには、20人が参加しました。今回は「UTU(うつ)語り部活動」「尼崎春のピザまつり」「若者はどこへ消えたか!?」「大人のための絵本講座」「尼崎藩の槍術(そうじゅつ)を復活させたい」と、5つの相談事(テーマ)がありました。参加者はそれぞれ関心のあるテーマに分かれて、さらに詳しい話を聞き、ああでもないこうでもないと話合います。


ゆったりとしたソファに座って、地上40mの夜景にも癒されること間違いなし

テーマごとに分かれて20分間アイデア出し。その後メンバーを入れ替えてさらに20分間話し合いました

 「UTU(うつ)語り部活動」の相談を持ちかけたのは、先月のミニトークでご自身のうつの経験を語った斎藤潤さん。次のステップとして、2月にトークイベントを開催することになりました。

「ナイス・リカバリー!~UTU語り部さんが語る“自分スイッチ”~」
 日時 平成31年2月9日(土)13時半〜15時(開場13時)
 場所 みなくる☆そのだ コープさんとこ
   (コープ園田2階:尼崎市東園田町4-104-1)

 語り部活動を通じてうつの経験を広めたいという相談に、参加者からは「プレスリリースをしてみては」や「就労移行支援施設とつながるのはどうか」などのアイデアがあり、「目から鱗でした」という斎藤さん。


うつになる前に知っておいてほしいと話す斎藤さん

 「大人のための絵本講座」というテーマは、図書館で司書をしている下垣千香子さんからのお題。絵本は子どもだけでなく、大人も楽しめるものと語ります。
 「大きなスクリーンに絵本を映し出して朗読する『絵本野外上映会』をしよう」とのアイデアがあり、「銀河鉄道の夜」などの絵本を上映してみたいと盛り上がったそう。


「大人のための絵本講座」のテーマを出した下垣さん

 また「尼崎藩の槍術を復活させたい」は、尼崎藩で独自の進化をとげた「本心鏡智流(ほんしんきょうちりゅう)」という槍(やり)の流派を復元させたいと語る石川哲也さんからのテーマ。
 「槍を作るため木材屋さんとコラボしては」や「みんなのサマーセミナーで講座をして認知度を上げてはどうか」、「みんなの尼崎大学やり部を作っては!?」という意見がありました。すでに復活に向けて動き出しているそうで、コアメンバーの募集もされていました。


槍の研究をしているという石川さん。初参加ながら、かなりのインパクトを残していかれました

「尼崎春のピザまつり」に向けて、まずは本当にピザが焼けるのか試してみるとのこと。ピザ焼き名人募集中です

 今回は初参加の方や市外の方のご参加も多く、新しい活動が生まれる予感のする楽しい放課後ミーティングとなりました。

 このように毎月第2水曜日は、朝9時から夜21時までみんなのロビーで学生相談室を開催しています。参加者のみなさんの話を聞きたい方は、12時からのランチミーティングか19時からの放課後ミーティングへ。個別で相談したい方は、それ以外の時間にひと咲きタワー8階「みんなのロビー」へ。
 次回は1月12日(水曜)。2019年も皆さんのお元気な姿が見られることを楽しみにしています。