学生生活

 平成31年2月9日(土)に、コープ園田2階にある、学びと集いの拠点「みなくる☆そのだ コープさんとこ」で開催された「ナイス・リカバリー!~UTU語り部さんが語る“自分スイッチ”~」を開催しました。

 今回の講師は元小学校教員で自らUTU語り部さんと称する斎藤潤さん。現在は西宮市の嘱託職員をされています。
 講師自身が何年もうつに苦しみ、その当事者目線で、うつへの正しい理解や周囲のサポートのありがたみなどについて語っていただきました。

 斎藤さんは鬱(うつ)をあえてUTU(ユー・ティー・ユー)と呼んでいます。
 UTUは過度なストレスによる心の病気のことで「誰もが鬱になる可能性がある」と言われています。
 
 斎藤さん自身、まさか自分がUTUになるとは思っていなかったといいます。
 現代社会でノンストレスで暮らしていくのはかなり難しいこと。だからこそ予防が大事であると斎藤さんは訴えます。

 ストレスを受けた後、自分で回復方法を見つける…例えば斎藤さんの場合は
・風呂にゆっくりと浸かる
・ストレッチをする
・十分睡眠をとるのだとか。


 心の病になりやすい人は、一般的に書物などでは、真面目、繊細、何でもひとりで抱える人、と紹介されていることが多いのですが、加えて、斎藤さんの場合は、「ねばー&べっきー」が強かったのではないかと振り返ります。

ねばー&べっきーって?


 斎藤さんの言う、ねばー&べっきーとは、〇〇せねばならない、△△すべきという気持ちのこと。
 斎藤さんは人一倍この気持ちが強かったそうです。
 だから、しんどくてもSOSが言えないし、病を受け入れたくない。

 UTUはストレスで脳がやられて精神のエネルギーが落ちる病気だと斎藤さんは考えています。

 斎藤さんは1校目の赴任校で7年間、子どもたちのことから保護者の対応まで仕事をバリバリとこなし、教員としてのやりがいを感じ、自信をもって2校目に赴任しました。しかしそこで、過度のストレスから体や心に不調を感じ、休職することに。
 なんとか復職を果たしたのですが、寝ても覚めても耳鳴りがして、しんどさのあまり再度休職します。

 この時の落ち込みがひどかったと斎藤さんは言います。

 自分で自分を責め、しんどくて何もやる気が起こらない、楽になりたい…と心がぐちゃぐちゃに。
 「なんでわかってくれないのか」と辛さから自分本位になり、ご家族にもずいぶん迷惑をかけたとか。

 結局、斎藤さんは、3回休職、復職を繰り返します。
 しかし3回目の復職時は日中、ずっと学校の職員室でうなだれる毎日。

 当時の児童に言わすと、「先生はずーっと窓からグランドを眺めていた」そうです。が、本人は一瞬たりとも気を抜くことなく、「あれをしないと、これをしないと」と常に動きまわっていたイメージしか残っていないとか。

 また、机の上、目の前に資料があるにも関わらず30分以上、「資料がない、ない」と探し回っていたこともあったそうです。


当日のレジュメ

 そんなときにたまたま同じ学校に赴任していたスクールカウンセラーに「感情焦点化療法」を教わります。

 「しんどいのはなぜか」と問題を具体化、細分化する方法で、「あの場面のあそこがしんどかったのだ」ということが自分でも理解でき、自分で理解できると、相手にも伝わり、はじめて自分のことがわかってもらえた気持ちに。この人だったら何を話してもいいと思えたそうです。
 
 それから、「家族のために待ってても何も変わらない、自分から変わらないと」と“自分スイッチ”が入り、退職を決意しました。

 ネバー&ベッキーが強く、「看病される人になった。必要とされてない、負けてしまった」という感情から、今の自分を晒すことで「変わりたい」という感情が生まれ、鎧を剥がすことができました。
 この間、適度な距離を保って見守ってくれた子どもさんを含むご家族には感謝しかない、と語っておられたのが印象的でした。

 自分を含む、自分の周囲の人たちー家族であったり、職場のメンバーであったり。少しの変調を気づくこと、声をかけることが大事なんだと思いました。

 斎藤さんは、UTUで苦しんだ当事者として自分の足でマイナスを武器に、話を聞いてくれる人が元気になれば、と今後も講演活動を続けていきたいそうです。

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 次回3月のみんなの尼崎大学出張講座は「誰でもできる?キャラクターデザイナー体験講座」です。
 講師はキャラクターデザイナーの湧川佑香さん。
 平成31年3月9日(土)午後1時半~3時半まで。昨年2月にコープ園田2階に開設した「みなくる☆そのだ コープさんとこ」に集合ください。

 ちなみに平成31年2月23日(土)は「みなくる☆そのだ コープさんとこ」1stアニバーサリー(1周年記念)イベントがあります。朝10時から午後4時ころまで、ウクレレ講座やみなくるのど自慢大会など盛りだくさん。詳細は「みなくる☆そのだ コープさんとこ」まで。
 どうぞお立ち寄りください。

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コープ園田2階にオープンした学びと集いの拠点「みなくる☆そのだ コープさんとこ」でみんなの尼崎大学プレゼンツ出張講座。

第14回の講師は元小学校教員の斎藤潤さんです。
今や大きな社会問題になっている「うつ病」。
講師自身が何年もうつ病に苦しんだ当事者であり、自らの経験談や学びをもとに、うつへの正しい理解、当事者が病気へ立ち向かう姿や希望を語ります。

■日時 平成31年2月9日(土)13時半〜15時(開場13時)
■場所 みなくる☆そのだ コープさんとこ
   (コープ園田2階:尼崎市東園田町4-104-1)
■講師 斎藤 潤さん(元小学校教員、UTU語り部さん)
■テーマ 「ナイス・リカバリー!~UTU語り部さんが語る“自分スイッチ”~」
■参加費 なし


この記事を書いた人

みんなの尼崎大学事務局 立石孝裕

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