学生生活

アミング潮江商店街のイベント「楽市楽座」でのひとコマ

 ちょうどクリスマスを目前に控えた、アミング潮江の商店街。「ジングルベル」や「さんぽ」など、聞き覚えのあるメロディを奏でながら、サンタ帽をかぶった一団が通ります。手にしているのは鍵盤ハーモニカにリコーダー、ウクレレにチューバ、ヴァイオリン…。すれ違う子どもたちに手づくりのマラカスを手渡しながら、「一緒にやらない?」と誘っていきます。


空き容器にお米を入れた手づくりのマラカス

 一行の名は「サマセミハーメルン楽団」。
 2018年8月に尼崎市立尼崎双星高校で開催された学校ごっこイベント「みんなのサマーセミナー(以下、サマセミ)」に向けて結成されました。「年齢や演奏技術に関係なく演奏できたら楽しいと思って」と結団の経緯を話すのは、鍵盤ハーモニカで演奏をまとめる清田真希さん。

 サマセミでは、昼休みの時間帯に、手づくりのマラカスを配りながら演奏し、校舎内を練り歩きました。レパートリーは「マイムマイム」と「さんぽ」の2曲だけでしたが、「ハーメルンの笛吹き男」のお話のように、にぎやかなパフォーマンスにたくさんの子どもたちは目と心を釘付け。演奏に加わる子どもたちによって楽団の列が徐々に長くなり、時間とともにより楽しくにぎやかな楽隊になりました。


たくさんの人からアイデアをもらえる「ランチミーティング」(毎月第二水曜開催)

 小さいころから長い間、プロの演奏家に師事してピアノのレッスンを受けていたという清田さん。そんな人が、どうしてこんな「ゆるい」演奏に取り組んでいるんでしょうか。
 「私が習っていた音楽は、楽譜通りにノーミスで演奏するのが当たり前という世界。でも、あるとき障がいを持った方が自由気ままに楽器で音を出すのを見て、上手い下手だけではない自由な楽しさを追求したいと思ったんです」。
 その企画を後押ししたのが、みんなの尼崎大学「学生相談室」のランチミーティングでした。様々な職業や立場、専門性の人から寄せられたアイデアの1つが、校舎内を練り歩くということだったのです。


「みんなのサマーセミナー」で配布した団員募集のチラシ

 「楽しいことが第一で、技術は二の次です」。そうメンバーを募ると、家で眠っている楽器を手に続々と参加者が集まりました。「小学校で習ったリコーダーならできる!」と縦笛を持ってくる人も。
 フルートで参加している實重美紀さんは、サマセミでは会場の吹き抜け空間を使ってフルートとピアノによる合奏を披露。後日、ハーメルン楽団に加わりました。「演奏のきっかけは、クラシックをもっと身近に感じてもらいたいと思ったことです」といいます。
 安定感のあるテンポをつくりだす低音楽器、チューバを担当する堺洋之さんは、妻の由紀さんを誘って参加。音楽歴も演奏ジャンルも異なる人たちが集いました。

 サマセミでの演奏を大成功させたハーメルン楽団の活動は、その後も続くことに。演奏を目にした人たちから、演奏依頼が舞い込むようになったのです。9月には武庫地区の観月会で、12月には本文冒頭の商店街で演奏しました。今年も2月23日にはコープ園田で、そして3月24日には大井戸公園で開かれる「あままままるしぇ」での演奏が控えています。


2018年9月には武庫小学校前の「むこっ子ロード」のお月見会で演奏

 持ち曲のレパートリーもメンバーも徐々に増え、総勢19人になったサマセミハーメルン楽団。今年の「みんなのサマーセミナー」では、どんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみです。


扮装好きなサマセミハーメルン楽団のみなさん

この記事を書いた人

みんなの尼崎大学事務局 綱本 武雄(尼崎城のシャチホコのプラモデルを作っています)

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